設計開発忘備録

ロボット製作/パソコン設定などの忘備録

第一回部内ロボコン実施

 2013年1月12日(土)に第一回部内ロボコン用ロボットを実施しました。

 外部からはjig.jpの福野社長と木村さん、元教員の井上先生と父兄一組が参加して下さいました。写真と動画については、福野社長が一生懸命撮って下さったので、そちらにお任せということで(http://fukuno.jig.jp/169)。

 結果としては、時間が無いながらも、みんなちゃんと動くロボットを作ってきていて、しかも、みんな異なる作戦で臨んできたということで、こちらの目論見としては成功かなと。しかも、エキジビションのバトルロイヤルの方が盛り上がり、こっちの方がメインの様相を呈していたので、第二回は更に無法地帯の様相を呈する予感。

 目論見については、以下のルールブックを参照。

 第一回の注目ポイントとしては…

  • 確かに「ロボットは一台に限る」とルールには書かなかったが、複数台出してきたチームがいた。いいけど狭いよ。次からは……どうしよっかな。禁止にはしたくないので、二台にすることで不利になるルールを付け加えたいところ。
  • いるとは思ったけど、「鉄の城(動かない)」が参加。次からは動くらしい。お前らハウルか(飛んだらラピュタ)。
  • キャタピラ型がやっぱり強い。やはり戦車は最強の陸戦兵器……だけど、つまらないね。まあ、強さを求めるのもまた道か。
  • 質量は力
  • 木村さんが「advent calendar読みました」と言ってくれた。書いてみるもんですね。http://kosenconf.github.com/advent/

第二回は、3月〜4月ぐらいにほぼ同じルールで実施しようと思います。興味のある方は亀山まで。

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第一回 部内ロボコンルールブック

開催日時/場所:————————————————————————————————

 2013年1月12日(土)13時からドリームラボでやります。休日に物好きな。

参加資格:———————————————————————————————————

 やる気と金と暇のある人。年齢性別所属の一切を問いません。金と暇のなさをやる気でカバーしてもかまいませんが、暇のなさを金でカバーするのはあまり感心しません。やる気のなさはカバーできません。

本大会の精神:—————————————————————————————————

 イノベーションは常識の彼岸にあると信じたい。ので、明示的に禁止してないことはやって良いこととします。質問するときは、ヤブヘビにならないように気をつけましょう。ですが、人間性を疑われるようなことはやめましょう。ヒトでなくなると色々面倒です。サルベージとか。

ロボットとかに関するきまり:——————————————————————————

·         ロボットは最大A3サイズまでとします。でもA3で作ると、フィールド内で動けないと思います。高さは成層圏ぐらいまでOK。

·         ベースロボットとして2チャンネルリモコン・インセクト「昆虫」(6足歩行タイプ)を提供しますが(ロボット部員のみ)、形がなくなるまで改造していいです。でも、金にあかせて問題を解決するのは先生感心しません。っていうか、そんなの大人になってからいくらでもできます。今しかできないことをしよう。まあ、きれいごとですが。

·         コントローラは最大4chとし、有線コントローラを提供します(ロボット部員のみ)。電源には5V3AのACアダプターを使用します。でも、無線化できるものならやればいいと思うよ。その際には、モーター駆動電源として単三電池4本使ってもいいです。電池の魔改造は危険なので、市販品を使いましょう。

·         水風船用風船(たぶん直径12cmぐらい。来週支給予定)を2個搭載して下さい。たたき割ります。その際、表面積の半分には障害物を設けないこと。囲って割らせないとかどこのかっぺだ。正々堂々勝負しろ。(風船の膨らませ方、取り付け方については講習会を開く予定)

 競技に関するきまり(やっていいこと/わるいこと/おもしろいこと):————————

·         周囲環境および操縦者・観客を害する行為はこれを禁止します。

·         動力として空気圧/油圧/内燃・外燃機関の利用は認めますが、設備はロボット内で完結させること(全てロボに搭載する)。ロボットとの接続は有線コントローラの電気ケーブルに限定します。が、無線給電については禁止しないので、レッツ・チャレンジ。

·         飛び道具の利用は禁止しません。が、射出に化学反応エネルギー(火薬/ガス爆発等)、原子力エネルギーを利用するのは、危なすぎるの禁止します。っていうか、火薬で射出して終了とかどこのかっぺだ。同様の理由により、火炎放射や薬品の噴霧とかも当然禁止。原子力についてはお察し下さい。

·         針や刃物(カッターナイフ等)の射出は控えましょう。我慢できない人は、見知らぬ子供にコントローラを持たせた際に、制作者自身がロボットの前に立ち、心穏やかでいられる程度に安全策を講じること(針・刃物以外を射出する場合も同様)。

·         とにかくフィールドを汚さないこと。汚したら、なめて綺麗にしてもらいます。

·         競技中、ロボットの全身がフィールド上に収まっていること。はみ出た場合には時間をカウントし、30秒でリングアウト負けとします。押し出し上等。しかし、リング外から風船を割られたら、そこで試合終了ですよ。

フィールドとかに関するきまり:—————————————————————————

 フィールドのサイズ/形状については、添付のCAD図を参照のこと。分からない人はドリームラボへGO!気の早い教員が製作した実物が既にあります。経年・使用による状態変化については、実力をもってそれを乗り越えること。傾いてるとかささくれ立ってるとか、それもロボコンのうちです。

観戦について:—————————————————————————————————

 わざわざ見に来るぐらいなら作れ。

最後に:————————————————————————————————————

 上記ルールを読んで不愉快になった人がいたらごめんなさい。言い訳させて貰いますと、文章はふざけてますが、内容・理念はかなり真面目です。あと、上記ルールは第一回大会用に起稿した物であり、跡形もなく変わる可能性があります。ご了承下さい。

部内ロボコン用ロボット完成

 さっさとやっつけないと気になるので、ロボットを完成させました。すでに、3Dプリンタもなんも関係ありません。ただの記録。

 さて、正月某日に開催する部内ロボコン。タミヤロボクラフト「2チャンネル リモコン・インセクト (6足歩行タイプ)」をベースにしてればあとは何してもいい。むしろ何でもしろ、というルールで、競技は風船割りです。

 で、ベースとなったロボットはこれ。

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(写真:(株)タミヤHP http://tamiyashop.jp/shop/product_info.php?cPath=17_85&products_id=71107

 完成品はこれ。

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……なんで、こうなった。

 006Pの電池ボックスに3端子レギュレータをつけて、

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自己点滅LEDをレイアウト。

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光ファイバに熱収縮チューブでトゲ(虫ピン)を固定して、

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こうなります。

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フェイスプレートの作製

 さて、再び3Dプリンタの話題。

 ロボットのフェイスプレートを3Dプリンタで作製します。

 で、Google sketchup で描いた図がこれ。

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 言わずと知れた「あの人」です。

 しかし、この図には問題が……。

 例えば、目の部位を作る方法としては、輪郭を書いた後、「押し出し」するのが一般的。IdeasやSolidworksでは、顔の輪郭と目が一体化して、同一オブジェクトになります。

 しかし、このモデルでは、顔の丸の部分と嘴、目の部分がばらばらになっているっぽいです。Google sketchupのせいなのか、単に使い方がなってないせいなのか分かりませんが、どういう書き方をしても、一つのオブジェクトになりませんでした。

 これでは「.stl」データにした際、問題が発生するのは明らかです(案の定、変換時に「Bad」とか言われました)

 しかし、物は試しなので一応プリントしてみると……。

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 あれ?出来てる……。

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 いや、出来てませんでした。全体的に反ってますし、エッジもばらけ、目の根元も割れてます。

 今回の試行錯誤から、以点が推察されます。

  • google sketchupでは、最初のオブジェクト(の面)から押し出したり切ったりしたものしか同一オブジェクトにならないっぽい。モデルはSolid worksで製作すべき?(Autodesk 123Dも触ってみたけど、google sketchupに輪をかけて分かりませんでした)
  • 「反り」「エッジのばらけ」は、充填率(20%)のせいか、吹き出す樹脂の太さ(0.25mm)のせいか?
  • 0.25mmは荒すぎるので、表面の質感にこだわるときにはもうワンランク細い設定でプリントする。

OS X に TeXをインストール

 インストールに半日かかった。二度と困りたくないので、OS XTeXをインストールするのメモ。Webからの抜き書き/寄せ集めなので、検索してこのページにたどり着いた人は元記事を参照のこと。

 構築する環境と作業ステップは以下の通り。

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構築環境:

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・homebrewでEmacsをインストール

EmacsGUIで使う(ターミナルではない)

YaTeXを利用する

Emacsの設定ファイルとパッケージ(取り敢えずYaTeX)はDropbox上に置き、Mac、Windows XPWindows 7で共有する。 

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作業ステップ:

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1)X codeのインストール:Homebrewのインストールに必要なので、App Storeからインストール。

http://itunes.apple.com/jp/app/xcode/id497799835

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2)Homebrewのインストール:ターミナルを起動して以下のコマンドを実行。

% /usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.github.com/gist/323731)"

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3)Emacsのインストール:Homebrewで以下のコマンドを実行。

% brew install --cocoa emacs

 ここまでで、Emacsのインストールは完了。GUIで使うので、起動後、Dockに登録しておくと便利。

% open /usr/local/Cellar/emacs/24.2/Emacs.app

1)ー3)の元記事:

http://d.hatena.ne.jp/uents/20120303/1330745761

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3.5)Emacs設定ファイルの配置:各パソコンのhomeに、以下の一行のみを書いた.emacsを置く。今まで.emacsに書いてた内容はcommon.elに書く。

(load "~/Dropbox/home/.emacs.d/common.el")

common.elには、取り敢えずsite-lispのload-pathを書いておく。

(setq load-path
      (append
       (list (expand-file-name "~/Dropbox/home/.emacs.d/site-lisp")) load-path))

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4)YaTeXの導入と設定

site-lisp以下にyatexのpackageを解凍し、リネームしておく。

yatex1.76 → yatex

 しかる後、common.elにYaTeXの設定を追加。

YaTeX Wiki OS X の項参照:http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/texwiki/?YaTeX

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4.5)pdfplatex(シェルスクリプト)の作製

以下をpdfplatexに書いて実行権を付加し、/usr/local/binにコピー

#!/bin/sh
/usr/local/texlive/2012/bin/universal-darwin/platex -synctex=1 "$1" && \
/usr/local/texlive/2012/bin/universal-darwin/dvipdfmx -f ptex-ipaex.map "`basename "$1" .tex`"

$ chmod +x pdfplatex

$ sudo cp -p pdfplatex /usr/local/bin

TeX Wikiのpdfplatexの項参照:http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/texwiki/?TeXworks%2F%E8%A8%AD%E5%AE%9A%2FLinux#ed42a6c2

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 取り敢えず以上で動いた(メモが抜けてる可能性もあります)。繰り返しますが、元記事参照のこと。

 

使徒一号機ベース完成

もう殆ど重要な箇所は作り終わっているのだけれど、最後まで。

 化粧板を二ミリのプラバンと五ミリ角棒で製作。塗装。

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組み立てて、使徒一号機ベース完成。

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 そして、学生に見せびらかして、NCフライスと3Dプリンタの使いどころについて説明。ここが一番重要な所。

 

部内ロボコン用ロボット車輪製作

 このブログの目的は3Dプリンタの使い方の探求だけではなく、工作過程の記録と、それを学生に見せることなので、かっこわるいことも全部書くことにする。

 さて、NCフライスで切り抜いたロボットの車輪。全体を黒く塗り、くぼみの部分は別の色をつける予定なのだが、テープでマスクするのが面倒臭いので、「水のり」を流し込む。

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 乾燥後にスプレーで塗装。捨てずにとっておいたDELLのごめんなさい箱(修理パソコンの梱包)が、簡易塗装ブースとして役に立った。

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 で、マスク剥がし。予想以上にうまくいった。はみ出さないように水のりを流す方法があれば、もっと完璧。

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 くぼみ箇所の塗装。「透明感のある赤・青塗料」という条件で探した結果、フェイクスイーツ用いちごソース/ブルーベリーソースを採用。乾く前は、期待したより白っぽい色。

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 乾燥したら、まあ許せる色になった。ポイントとしては、フェイクスイーツソースはかなりひけるので、大盛りにしておく必要がある。車輪はこれで完成。某アニメの使徒っぽくなった(?)

 

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3Dプリンタ1st try

 あとで学生に教えるときに忘れていると面倒なので、開発ブログをつけることにした。

 十月(ぐらいだったと思う)に導入したものの、忙しくて触れなかった3Dプリンタにようやく1st try。一月十八日に開催する部内ロボコンロボット用のブラケットを製作してみた。

 データは google sketchupで製作(※1)。テンプレートは「製品デザインと木工ーミリメートル」でいけるようだ(20mmぐらいの小さい部品だから)。

 google sketchup は保存データ形式が.skpという、sketchup独自形式(?)のみ。一方3Dプリンタに使うには.stl形式で吐く必要があったので、プラグイン(※2)を利用。これをプリンタに付属してきたアプリでビルドして.bfbというg-codeを含む形式に変換して保存。ビルドには(樹脂の太さ・充填率・内部を満たすパターンについて)デフォルト設定を利用。

 .bfbファイルをUSBのルートに保存してプリンタに挿すと、ファイルを認識してくれるので、「プリント」を押して印刷開始。二つ目の写真の例で二十五分ぐらいかかった。

  • デフォルト設定だと、穴が埋まった。ねじ穴(3.2φ)や六角シャフトを入れるにはいまいち精度不足。
  • 材料はABSより生分解プラスチックの方が柔らかいので、シャフトやねじをねじ込むのに良い。
  • モデルはシンプルなほど良い。上の写真はタミヤのロボットキットのブラケットを模した物の印刷例。モデルが複雑かつ、モデリングの手順が適当だったので、失敗した(もしくは、充填率を100%にしたせいか?)。一方、下の写真は形状と描画手順を単純化し、デフォルト設定でビルドしたデータの例。一応成功しているが、穴が埋まってしまったのと、素材が堅く、穴をねじで広げることが出来なかったのとで、使えない物になった。
  • 3rd tryでは、ビルド時の設定のうち、素材の太さを0.2mm → 0.1mmと変更。また、素材もABSから生分解プラスチックに変更(柔らかい方が、ねじを入れるのに良いという理由から)。一応6角穴に棒を差し込める状態で印刷できた。
  • 隘路事項:今の設定では、ABSと生分解プラスチックの設定が逆(多分)なのと、サポートとワークを同じ素材で印刷してしまっているので、剥がれ難いという問題が……。サポートと製品は違う素材で印刷すること。あと、充填率がデフォルト設定だと樹脂のパスがはっきり見えてしまう。剛性は問題ないが、感じ悪いので、充填率を変更した方が良いかも。

 

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※1:

※2:http://tech.cenkhor.org/archives/10